グリホサート・・・
米国カリフォルニア州で9月14日、幼い息子が希少がんを発症したのは、除草剤「ラウンドアップ」にさらされたためだとして、母親が製造会社のモンサントを提訴した。
エズラ・クラーク君は、まだ4歳だった2016年2月、高悪性度のがんであるバーキットリンパ腫を患っていると診断された。
ロサンゼルスの裁判所に提出され、AFPが確認した訴状によると、母親のデスティニーさんが、自宅の敷地内でラウンドアップを散布した際に、エズラ君が薬剤に直接さらされた。
専門家らは、これが発病の実質的な要因の一つになったと考えるのが妥当だと結論付けたという。
クラークさんの代理人らは、モンサントは「数十年にわたり、グリホサート除草剤とがんの関連性を把握していた」と指摘。
さらに、モンサントが行った、グリホサートなどの成分の発がん性に関する研究は不十分であり、当時原告がラウンドアップによる発病リスクを認識していれば、使用していなかったはずだと訴えている。
損害賠償の請求額は、公表されていない。
モンサントの親会社である、ドイツ製薬大手 バイエル(Bayer)は、科学的研究と規制当局による認可が、ラウンドアップの主成分であるグリホサートの安全性を示していると主張している。
一方でグリホサートは、世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)により、「恐らく発がん性がある」というカテゴリーに分類されている。